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2018.05.12

IT業界にて役に立つ資格5選

IT関連コラム

IT業界にて働くにあたって、資格は必ずしも必要なものではありません。実際、エンジニアであれば肩書よりも実績のほうが重要視されるのは事実です。
しかしキャリアアップを目指すのであれば、資格を持っていたほうが有利に進むのはIT業界も同じ。自身のスキル向上だけでなく対外的なスキルの証明にもなります。
そんなIT業界における資格ですが、国家試験からベンダー認定資格まで幅広く存在する資格し、内容も様々なものがあります。そこで、今回はIT業界において特に目指したい資格を5つ紹介します。

基本情報技術者試験

エンジニアの登竜門といっても過言ではないのが、国家試験である基本情報技術者試験です。最も多くのエンジニアが取得している資格で受験者は年間で10万人を超すほどであり、この人気の高さからも業界からの支持が高いことが伺えます。多くの企業が取得を積極的に促すうえ、会社によっては入社研修の一環で受験するところもあるほど。エンジニアとしてこれからキャリアを重ねていこうとするなら、まずはじめに取得すべきである資格といえるでしょう。
その内容は情報処理に関する基本的な知識やアルゴリズムの理解など、名前の通りIT業界の技術者としての基礎的な理解力や論理的な思考能力が幅広く問われるものとなっています。しかし出題範囲が広く、かつ問題数も多いために、一夜漬けで合格できるようなものではありません。実際、合格率は約20%であり、ちゃんと試験対策をしないと合格できないようになっています。
また試験では、技術面の問題だけでなく、経営や管理側の知識も問われるため、試験勉強を通じてそれらの能力を伸ばすことも望めます。すなわちこの試験を合格することで、単なる技術者ではなく、IT業界で活躍できる人材としての総合的な知識を身に着けているという証明にもなるといえます。

システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験は、上流工程から開発全般を管理する上級エンジニアを目指すには最適の国家試験です。単にシステムを構築するのではなく、どうすれば効率よくプロジェクトを進められるか、他のシステムとの連携はどのようにすれば良いか、そのシステムを利用してどのように業務改善できるかといった、まさにアーキテクト(建築家)と呼ばれるのにふさわしいエンジニアかどうかを証明する資格となっています。
そのため試験では、エンジニアとしてのシステム設計や要件定義といった技術・開発の知識を問うだけでなく、プロジェクトリーダーとして組織を牽引するための統率力を試す問題も数多くあり、システム開発全般を幅広く理解しておく必要があります。特に午後問題では記述式や論述式の問題が出題されるうえ、様々な組織における業務過程を理解していないと問題文の読解さえも困難となり、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験と比べるとより高度な設計者向けの内容となっています。
合格率約15%と非常に難易度の高い試験となっていますが、合格するには開発技術のみならず幅広い知識が求められるため企業からも評価は高く、IT企業はもちろん様々な業界や企業での活躍が期待されます。エンジニアとしてさらにキャリアアップを目指すには、ぜひ取得しておきたい資格のひとつです。

ネットワークスペシャリスト試験

ネットワーク系やインフラ系のエンジニアの方がぜひ目指したい国家試験が、このネットワークスペシャリスト試験です。主にネットワークの設計担当者や管理責任者を対象としており、その中身はネットワークシステムの要件定義、開発・運用・保守に関する知識、ネットワークアプリケーションに対する技術などが問われる内容となっています。国内で実施されるネットワークに関する試験の中は最難関試験とされていて、その合格率は約15%前後。実務経験者であっても合格するのはかなり難しいとされています。
一般的に、ネットワーク系のエンジニアは需要の割に人数が不足しがちであり、その他のIT系の職種よりも年収が比較的高い傾向にあります。そのため、ネットワークスペシャリスト試験を合格していると技術力の高いエンジニアの証明となり、さらなる年収アップが見込めるといっても過言ではないでしょう。ネットワークに関する専門性を高めるために取得しておけば、転職活動やキャリアアップにおいて有利な評価が期待できます。

オラクルマスター

オラクルマスター(ORACLE MASTER)は日本オラクルが運営するベンダー試験で、データベースに関する認定試験になっています。その試験内容はOracle Databaseを扱う技術力の認定が主となり、データベースの運用・管理能力に加えSQLに関する問題も出題されています。Bronze、Silver、Gold、Platinumの4第階にわかれており、Silver以上を受けるには原則としてその1つ前のレベルの資格を取得していることが受験条件になります。さらに2003年10月での試験制度改定以降は、Silver以上の資格を取得すると日本国外で実施されているOracle Certification Program(OCP)との連携もとれるため、世界的に通用する資格となっています。
オラクル社のリリースによると、Oracle Databaseをはじめとするオラクル製品は日本国内においてデータベース管理ソフト市場においてシェア率約49.9%となっており、長年のシェアトップを誇っています。すなわち、オラクルマスターを取得すると日本トップのデータベースを扱えるという証明にもなります。就職や転職活動においてアピールポイントのひとつとして有利に働くのはもちろん、会社によっては資格手当を定めているところも多くあるため、データベースを扱うのであればぜひチャレンジしておきたい資格のひとつです。

Oracle 認定javaプログラマ(Oracle Certified Java Programmer)

Oracle Certified Java Programmerとは、Javaプログラマ向けの認定資格としてオラクル社が運営するベンダー資格です。認定Javaプログラマ、Java認定資格とも呼ばれるこの資格は、学生や新卒を対象とした初心者向けのBronze、実務1~2年程度のエンジニアを対象としたSilver、設計から実装まで幅広い知識が求められるGoldの3種類が用意されています。このうち、GoldはSilverを取得していないと受験資格が得られません。一方でBronzeは入門者レベルであるため、現役エンジニアであればまずSilverから目指すのが一番おすすめといえます。
この資格を取得するメリットとしては、Javaに関する知識と経験を兼ね備えていることの証明になる点といえます。いくら現場で実績を重ねていても、あくまで業務でかかわった範囲内でのことであり、いままで経験したことのない未知の技術案件に対応するには知識が不可欠といえます。また、Javaはこれまでバージョンアップを重ねてきており、古いバージョンには対応できても新しいバージョンは扱えないとなるとエンジニアとしての価値は下がってしまいます。Oracle Certified Java ProgrammerではJavaに関する最新の知識を網羅的かつ体系的に得られていることを証明する指標となりますので、Javaを開発言語として扱うならぜひ取得しておきたい資格といえます。

目的にあわせて資格をとろう

このように、IT業界に関する資格だけでもかなりの幅があり、難易度が高くなるにつれてそれぞれの分野の専門性が高まっていくようになっています。適切に資格を取得することで昇進などキャリアアップに繋がる可能性もありますが、闇雲に資格を取得しても時間とお金を消費するだけでなく、ご自身のキャリアの専門性がブレてしまう恐れもあります。自分のキャリアプランをよく考えた上で、それに役立ちそうな資格を選んでいくことがポイントといえるでしょう。ぜひ資格取得によって、名実ともに評価の高いエンジニアをめざしてみてください。

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